ふたたびマルクス
余剰価値の概念は知っておく。余剰価値は労働者によって形成されたが、その所有者は資本家である。労働者が生みだした価値は本来労働者のものであるべきはずだが彼のものではない。つまり労働力の果実は自分自身のためではなく不払労働をすることによって資本家に贈与されることになる。賃金は文句のでない程度まで下げられる。働けば賃金を貰える、という考えは短略的に見える。なぜなら労働がどのような経路をたどって賃金に至るのかの吟味をしていないので。いまでは高度な機械と協働する労働が一般的なのにその生産性に見合った賃金は与えられない。技術の進歩を利用した労働力の価値は高い。なのに必要な労働以上をする羽目になるという運命が資本主義。そしてこの隠された自分のものである労働が余剰価値となって企業や株主に吸収される。要点は個人の労働が個人のための労働ではなくなり他者のための労働に知らぬ間にすり替わっている点である。誰のために働いているのかについてもう一度考えよう!
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