2022.02.27 01:20私X「私」と言えることが不思議である。「私が」と言えるためには、「私」が何者かであることを知っていなければならない。また、「私」と言うためには、「私」が無限であってはならず、統一性をもつまとまった塊のようでなければならない。だが、「私」という存在らしきものは(まとまったものしか存在と名づけることができない)、統一性を持ち秩序のあるまとまった個であるというよりは、寧ろ掴みどころのない混沌とした無秩序の要...
2022.02.25 12:1721 Lessons「戦争」「…もしプーチンがスターリンやピョートル大帝やチンギス・ハーンのような意気込みで戦争を行なっていたら、ロシアの戦車はとうの昔に、ワルシャワやベルリンとまでは言わないでも、トビリシやキエフには突進していただろう。だが、プーチンはチンギス・ハーンでもスターリンでもない。彼は21世紀には軍事力があまり役に立たないことや、戦争を仕掛けて勝つには、限定戦争を行うにとどめておかなくてはならないことを、誰よりも...
2022.02.23 14:51「藤井聡太」的な「AI」的な藤井聡太とAIについて考えてみたい。藤井氏がAIと同じような手を指して話題になったことがあった。彼と対戦した相手は「この手が仮に正しいとするならば、これまで培った常識が根底から否定されるような、そのような手である」と述べた。つまりAIの手に近いかそれと同等な未知な指し手であったわけだ。藤井氏に限らず、ほとんどの棋士がAIのソフトを研究している事実は周知のことであるけれど、実際に対局の場面でいわゆる...
2022.02.20 14:20もぐもぐたいむ「あるもの」を見たり考えたりするとき、決してその「あるもの」だけを純粋に見たり考えたりすることにはならない。というのは、私が見たり考えたりする限り、「あるもの」は私という人間のなかを通過しなくてはならないからである。「あるもの」は「あるもの」として純粋に見られるのではなくて、いったん私という領域のなかを滞留してから外に向かって「あるもの」に到達する。つまり「あるもの」は私の様式で見られている。「あ...
2022.02.14 13:21(QPA)Q=問いP=問題A=答えいま便宜上このように記号で表すことにしよう。ここで(QPA)というかたまりを考えてみる。次に個々にこのかたまりがあるとすれば、(QPA)1(QPA)2(QPA)3…(QPA)nと一般化できる。以下この記号の説明を試みたい。
2022.02.12 15:07Thinking time 「カーリング」ハウスである円のなかにストーンを投げて、最終的にストーンを残せば勝つというゲーム。これは面白い。ハウスのなかにストーンをおいても、すぐにはじきだされてしまう。ここでハウスである円を人間の心だとしてみる。このような連想が働いたのは日本人の心のあり方がまさにカーリングという競技に表れていると思うからだ。日本人の心のカタチを考えるとその中心は空洞になっており環境に応じてそのつど核となる中心を絶えずいれ換...
2022.02.03 13:46壁ー衝突ー存在「三位一体」ある観念が頭のなかに未完のまま熟そうとしているのだが半熟である。テーマは抵抗あるいは壁についてであるが主体がここにあるのではなく、補助的なものとして主体を明るみにするのに必須であるという意味で重要になる。ときどき思考実験を試みるのであるが、これも思考実験的なものである。どこから始めたらいいか。唐突に空中に概念を開陳してみたところで誤解を招くだけである。しかし概念は宙ぶらりんに浮かんでいる。いまここ...