2019.12.26 12:10想定される適正価格という幻想物には価格があるが、ここで想定される適正価格を基準にして、これをゼロと考える。想定される適正価格とは適切に評価された仮の価格である。仮に適切な評価が下るなら、という意味である。すべての物はこの適正価格よりも高いか若しくは低いはず。なぜなら物が適正価格になることは極めて稀だから。時間と価値観の推移、技術の進歩などのファクターにより評価はころころ変わる。重要なことは、いま適正価格と評価されている物が実...
2019.12.18 10:13戦略の導入組織は戦略を持つ。組織に組み込まれた個人は戦略に資するよう仕向けられる。しかし、個人とて人間である限りそれぞれの人生がある。属する組織の戦略に寄与するだけでなく、個人の生き方に戦略という考えを適用してみよう。というのは、あまり戦略的に生きようとは言わないから。漠然と日々の仕事を遂行するだけでは進歩に乏しい。少なくとも戦略的に生きているとは言い難い。仕事に埋没したり仕事と心中するのなら構わない。でも...
2019.12.08 15:59彼シリーズ「忘年会」彼は魅力的にみえる。しかし、話せば話すほど不可解で謎は深まる一方だった。不信感さえ抱いてしまう。判断のしようがない。判断は次の判断によって打ち消される。虚空を彷徨っている宇宙人みたいだ。そもそも容姿が空想的で現実から遊離してる印象を与える。「最近よく聴く音楽は?」問われると「Miles Davis Bitches Brew 」と応える。それが…「迫ってくるような深刻な感情が自分の危機感...
2019.12.08 12:50感情について話そう感情について話そう。どんな人も感情と無関係でいることはできないだろうから。感情とはその人そのものと言い換えられる。シェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」を思い出そう。民衆の心に訴えたアントニーに対して、ブルータスは理詰で説得しようとする。岩波文庫の注釈にはこうある。「ブルータスの演説が理知的で冷たく、群衆の心理を少しも知らぬ学者的演説であることに注意。それに反して次のアントニーのそれが、どこまで...
2019.11.30 16:47マイナスの知識データでも情報でも知識にしても何であれ、加えるという発想であるものが多い。あれもこれもと食指を伸ばして足したり加え溜め込もうとする。もっと言えば掛け算になっている。結果として世界が肥満する。ここでマイナスの知識という概念を導入したい。決して悪い意味ではない。足したり加えたりする知識ではなくて、軽快になり身軽になり背負っている重荷を降ろすような、そんな良いマイナスの作用を施してくれる知識のことである...