2020.06.28 14:11大地を掘削する「凹主義」比喩的な意味で、なぜ山に登ろうとするのか?何が言いたいか。山は目玉に見えるものである。または、みずから山を創造してから登る。自己を明らかにするために、高みを目指すのがあたりまえになっている。しかし、私は違う。もう一つの方法を試みる。地底に向かって掘削することだ。地上に停滞するのは、すなわち透明になることであり、影の薄いことであり、同時にあまり意味の無い存在の仕方である。これが大衆の生活なのだ。だが...
2020.06.24 14:34「困難の克服」から一望へ解るものは、自己との距離がそれほど離れていない。ここで解るとはそれほどの労力を使わなくとも、という意味である。自己のすぐ近くにあるから捉えるのは容易である。手を伸ばすだけでいい。逆の場合、解らないものはどうかといえば、自己との距離が離れているだろう。手を伸ばしても捕まらない。仮に解らなかったものが、克服され解るものになったとき、離れていた距離が縮まり消滅したことになる。同時に克服に要した労力の痕跡...
2020.06.17 17:15大きな死。その連続他者とは、ひとつの世界である。他者が幾つも存在しているように見えるから、世界も幾つも存在する。ひとつの他者の死とは、ひとつの世界の死に等しい。他者と他者との関係は、世界と世界との関係と同じである。だから、隣人と関係をもつことは、そのまま別の世界と接することである。つまり、喋りかけるとは、世界に向かって意味を投げかけることであり、聴くとは世界の方から発せられた意味を解釈することである。いずれも大きな...
2020.06.08 16:02調子調子について書かれてあるものは少ない。だが、調子というものが明らかにある。調子の良し悪しと、実際の行動には密接な相関関係がある。悪いときなしに良いときもないように思われる。むしろ悪いときと良いときは、二つで一つであるようだ。別々に考えない。分離して見ないことにしよう。調子が良いのは、調子が悪いときがあったおかげであると考える。逆に、調子が悪いのは、この前後に良い調子を控えているだろう。調子の悪さは...
2020.06.01 14:10電気に向かってショート!火の時代の魂が、電気の時代に分散し枝分かれしてしまった。そして外部(機械)に依存する割合が大きくなった。ひとつの魂は、脆弱になり濃度が薄くなった。人間の濃度が薄くなるとは、過去の人が持っていた魂の半分にもならない、薄い魂を持たされているという意味だ。端的に言えば、かつてあったひとりの人間は、現代の複数の人間と等価値である。人間的なものが削られていく。どんどんと削られていく。それに反比例するように我...